美作大学(岡山県津山市)で16日、犯罪から幼い子どもたちを守る「不審者対応・護身術の講義、演習」が行われ、児童学科3年保育士・幼稚園教員養成コースの36人が津山警察署員の指導のもと、防犯訓練や護身術の練習を行った。
保育園、幼稚園において有事の際に備えた知識と技術の習得が必要となる中、授業の一環として毎年取り組んでいる。今年は現場で生かせるより実践的な手段の体得を目指して実施。
防犯訓練では、不審者が園内に侵入したという想定で、学生たちは役割分担をして不審者役の署員に対応。室内に入ろうとするのを止めるほか、訓練用の模擬ナイフを振りまわす相手に対して刺股(さすまた)で防御し、さらに警察への連絡や園児の避難など一連の行動をとり、生活安全課の中里泰司課長から注意点やアドバイスを受けた。

護身術の演習では、警部補と巡査長が「刺股は相手の動きを一瞬止める効果があるものの、弱点もある」と述べ、警察官が安全に犯人を制圧・逮捕する「逮捕術」をベースにした素手でできる護身術を教示。殴りかかろうとする相手の腕を止める方法や相手を投げる方法、腕をつかまれた時に振りほどく方法を学んだ学生たちは、ペアを組んで互いに技をかけあい、その効果を確かめた。
西山実侑さん(21)は「訓練でもやはり怖かったし、刺股で応戦するのも限界があり、想像通りにはいかないことを実感した。同じ訓練を何度も行い、上手く対応できるようになりたい」と話していた。
