津山郷土博物館特別展「ノスタルジア―少し昔の津山―」が4日、同館=岡山県津山市山下=で始まり、大正時代から昭和40年までを中心に、市内の様子を収めた写真が訪れた人たちの興味を引き付けている。12月17日まで
吉井川、宮川沿岸の風景をはじめ、国鉄時代の津山駅前、市内の商店街、津山城など、同館が保管している写真約70点を展示。木造から鉄橋へとかわる「今津屋橋」や「今井橋」、ダットサンブルーバードといった車が行き交う1963年ごろの津山駅前など、工業や産業の発展により時代とともに移りかわる景色が見て取れる。
また、「姫津線全通記念産業振興大博覧会」(36年実施)に合わせて津山城の石垣の上に建設された「模造天守」のほか、木が伐採される前の「西の松原」こと二宮付近の松並木など、今では見ることのできない風景も見られ、趣き深い。
大崎の会社員・織田俊雄さん(64)は「活気づいている当時の津山に思いを馳せていた。他県に誇れるほどの歴史や文化が今でも根付いている。大切にして次の世代につなげたい」と話していた。