「西陣美術織 伊藤若冲展」(同全国巡回展実行委主催)が岡山県津山市のアルネ津山4階・市立文化展示ホールで開かれ、江戸時代の天才絵師の傑作を表現した美術織物が来館者の目を奪っている。26日まで。
原画を基に西陣織の精密機械と現代の名工の技で制作した軸装、額装の約60点を展示。
代表作「動植綵絵」は、群鶏図をはじめ鳳凰(ほうおう)、様々な魚、昆虫など若冲がみずみずしく描写した画題を緻密な織りで再現している。大作として知られる「鳥獣花木図」「鯨と象図」も目を引く。
さらに若冲の題材意外では今回、国宝「源氏物語絵巻」の作が並ぶ。
津山市大田の女性(80)は「若冲はテレビ番組などでよく目にしますが、これほど細部まで描いたような織物ができるとは驚き。西陣織独特の立体感もあって素晴らしい」と話していた。