岡山県勝田郡奈義町中島西の吉野神社で2022年12月10日、来年のえと・卯(うさぎ)の大絵馬がお目見えした。参拝客を楽しませようと毎年行って来た絵馬の奉納は12年目になり、ついに十二支がそろう記念の年となった。
大きさ縦90㌢、横190㌢のベニヤ板製に描く絵は、氏子が務めており、今年は同所の和田敏夫さん(69)が制作。スプレー塗料や絵の具を用いて、ウサギがウミガメの背にのって月へ向かう様子を描いている。
三日月は幸福の象徴で、ウサギは地球の人びとの願いを叶えてもらおうと宇宙へと飛び立ち、もう一匹は高い場所からみんなを見守っているというストーリーがある。構想を含めて約半年かけて完成させた。全体的に淡い色を使って表現しており、柔らかく温かい印象を受ける。
奉納行事には氏子10人が参加。おはらいの後に拝殿前に設置された。髙山命之宮司(66)は「コロナ禍から3年、制限も緩和されてきている。来年こそは収束し、みなが思いっきり活動できるように願う」と述べた。
続けて来た大絵馬の奉納がひと段落を迎え、同神社の井戸美治総代長(66)は「とてもめでたく思う。今まで制作に携わってくれた人たちにはとても感謝している。これかも多くの人に親しまれ、願いを聞き届ける存在になれば」と話した。
奈義町中島西の吉野神社で来年のえと・卯(うさぎ)の大絵馬がお目見え