木漆芸家・デービッド・ディロングさん(43)=鏡野町大町=の作品展「大切にしたい器」が奈義町高円のそばカフェ木楽ギャラリーで開かれ、轆轤挽(ろくろび)きと漆塗りによる意欲作に来場者が見入っている。28日まで。
木地師の手仕事を模索して12年になる中、ケヤキ、カエデなどのむく材を使った近作約100点を出展。
今年の第65回日本伝統工芸中国支部展での受賞作をはじめ、ボウルや平皿、わんなどさまざまな器が並び、ふき漆の渋い光沢の中に美しい木目が浮かぶ。沈金と繊細な彫りに色漆の絵柄を入れたり、モミジの葉の拓印をちりばめたりした独自の創作も目を引く。
デービッドさんは「伝統技法による漆と木目の表情とともに、自分なりの創意を凝らしたオリジナル作品も見てほしい」と話している。
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美しい漆塗りの器に見入る来場者
奈義町 「大切にしたい器」ディロングさん作品展