「社会福祉法人鶯園・千寿福祉会合併講演会」が25日、岡山県津山市の津山鶴山ホテルで開かれ、岡山市出身で女子マラソン五輪連続メダリストの有森裕子さんが「よろこびを力に」と題して応援がもたらす力について話した。
有森さんは股関節脱臼を生まれ持ち「走りの才能も、何のとりえもなかった」としながら、逆境を乗り越えてきた子ども時代を述懐。成績優秀な兄や友人と自身を比べて落ち込んでいた時や、競技で結果が出せない就実高時代、恩師の「あきらめないのが最高の武器」「辛抱すれば報われる時が来る」といった言葉が背中を押したと振り返った。
大人になるにつれ、他者から励まされる機会は減っていくとし、「応援はする側、される側の双方の生きる力になる。頑張ろうとしている身近な人にこそエールを贈ってほしい」と語った。
このあと、アトランタオリンピック開催後から有森さんと親交のある同施設の入所者と、思い出を振り返るトークもあった。
市民や福祉関係者約240人が聴いた。