女性から男性へ。手術なしで性別変更した岡山県新庄村の臼井崇来人(たかきーと)さん(50)が15日、新庄村役場を訪れ、パートナーの幸(みゆき)さん(46)と晴れて婚姻届を提出した。
提出した後、崇来人さんは「長年の夢がかなってうれしいです。多くの方に祝福され、今日の日を迎えることができました。大きな幸せをかみしめています」と笑顔で話し、同じ性同一性障害に悩む人へのメッセージとして「家族を持つことは心強いです。社会の意識もかわっているので、堂々としあわせになってほしいと思います」と話した。また、幸さんは「つらい時もありましたが、弁護士の先生とともに長い間、崇来人さんが頑張ってきた姿は尊敬します」と話した。
臼井さんは、2016年から性別変更の申し立てを行っていたが、昨年10月、別の申立人の審判で最高裁が性別変更の手術要件は「違憲」との判示を受けたことから、再度、申し立てを行い、2月7日に岡山家裁津山支部から認容審判が出た。27日には岡山市役所で「長男」と変更された新しい戸籍謄本を代理人弁護士の大山知康氏と確認していた。