岡山県鏡野町は9日、第32期「緑のふるさと協力隊員」に着任した川村未来さん(21)に委嘱状を交付した。来年3月15日まで同町の活性化に向けてさまざまな活動に取り組む。
川村さんは北海道出身で現在、中央大学国際経営学部(東京都)に在籍。主に東南アジアの社会開発を専門にしており、ゼミの一環としてタイへ調査に赴いたほか、カンボジアでボランティア活動に励んだ経験がある。今回、地方自治体や農山村における「持続可能なまちづくり」の取り組みを実際に目で見て学び、将来の夢に生かそうと休学して応募。
交付式が同町竹田の町役場で行われ、委嘱状を手渡した山崎親男町長は「鏡野町は女性も活躍する町となってきている。川村さんの希望や夢がかなえられる町になるように私たちも頑張るので、やってみたいことにどんどん挑戦してほしい」と激励。
川村さんは「最初の目標はこの地域になじむこと。出会った人とのつながりを大切にして交流を深め、周囲の人たちを楽しませる企画を考えたい。町外から来た人間ならではの視点で町の魅力を見つめていく」と抱負を述べた。故郷では見られない果物の生産に興味を持っているという。今後は町内の農家や各地域の行事・催しの作業補助といった仕事にあたる。
緑のふるさと協力隊は、NPO法人地球緑化センター(東京都)が審査した若者を自治体が受け入れる事業で、同町では合併前の1995年に旧奥津町が始め、現在まで延べ36人を受け入れた。
