「美咲町子ども議会」が17日、岡山県久米郡美咲町の町役場で開かれ、町内の中学生が日ごろ感じている町政への要望や意見を一般質問で述べ、執行部に答弁を求めた。
中央中3年、小中一貫校の旭学園と柵原学園9年生の計92人のうち10人が議員として来庁し、ほかの生徒は校内のケーブルテレビで傍聴。
各校の代表3人が持ち時間7分程度で質問者席に登壇し、「総合体育館に決まった駐輪スペースがないが、屋根付きの駐輪場を作れないか」「閉校した柵原西小と柵原東小、柵原中の校舎をカフェや宿泊施設などに活用できないか」などと要望。
これに対して青野高陽町長や担当課長が「多世代交流拠点施設の整備が進み、隣接する体育館の利用者増加も予想され、周辺施設を安全に利用してもらうため提案の駐輪場設置を検討したい」「町の公共施設保有面積は全国平均の2倍以上で、廃校舎も維持管理費がかかる。民間活用できない場合は解体・撤去せざるを得ない」などと答えた。
空き家の活用策について質問した中央中の名和煌嘉君は「これまで知らなかった町の取り組みや財政の厳しい状況が分かったし、議員の仕事が町民生活の向上につながっていることも理解できた。これから少しでも地域活性化の役に立ちたいと思う」と話した。
同議会は、町の将来を担う世代に町政に関心を持ってもらい、若い視点を町政に反映させる狙いで2015年から実施。