岡山県津山市の 「子どもの貧困対策連絡会議」 が8日、 山北の津山すこやか・こどもセンターで開かれ、 教育・福祉関係者やNPO団体の代表ら委員が、 生活に困窮する子どもや親たちの現状を鑑みて抱えている課題について話し合った。
9回目の会議には委員14人と子育て推進課といった担当の市職員が出席。 2015年以降に市が取り組んだ対策や調査を振り返った後、 ひとり親家庭の子どもの進学率、 経済や生活状況、 8月1日から9月4日までに行ったアンケートの集計結果を確認した。
このうち、 生活する上で 「食料や衣服のいずれかが買えない経験をした」 という世帯は3年前の21.9%に比べて今年は28.1%と増加。 児童扶養手当受給資格のある765人が答えたアンケートでも現在の生活に対してやや苦しいまたは、 苦しいと答えたのが全体の約7割を占めた。 子どもの進学に対する親の意識調査についても経済的な理由などにより高校までを希望している人が全体の約4割だった。
話し合いの中では、 貧困対策に関連した保護制度や手当、 給付金、 支援事業に気づいていない人もいる点や、 生活に困っている親や子どもたちの心のケアと必要なサービスや情報を届ける 「アウトリーチ」 に関する指摘があり、 市職員が答えた。 「悩みを相談したい人が迷わず訪ねられる入り口を示す」 「相談を受けた所が担当の窓口につなげていくなど関係機関の連携を強固にする」 といった意見が挙がった。
同会議は、 実効性のある支援のあり方を考え、 関係機関の情報共有と連携体制の構築を図り、 2017年に設置された。