「安養寺子ども会陽」が11日、美作市林野の同寺で3年ぶりに開かれ、福を呼ぶ真木を求めて市内外の小学生と幼児55人が元気いっぱいの争奪戦を繰り広げた。
マスク着用で男児はまわし、女児はさらしや体操服姿で参加。
学年ごとに副真木が次々投げられたのに続き、幼児、低学年、中学年、高学年に分かれて待ち構え、渡り廊下から横田弘雲住職が「ごぶし」の束に包んだ本真木各1本を投下。子どもたちは夢中で手を伸ばしてつかみ、激しい奪い合いを繰り返しながら納所を目指し、境内に詰めかけた観衆を沸かせていた。
3年前に続いて挑み、中学年の部で福男になった岡山市の福浜小3年・近重翔真君(9)は「みんなが束ねた周りの木をつかむうちに、中心にある真木が見えて必死ににぎった。うれしさで体が震えた」と興奮気味だった。
美作会陽保存会(薬師忠三会長)が伝統行事の継承につなげようと再開し、大勢の裸衆による会陽(市重要無形民俗文化財)は新型コロナウイルス感染拡大防止のため3年連続中止した。
安養寺子ども会陽 3年ぶりに開催