舞踊集団宮坂流の宗家・宮坂身志さん(73)が昨年度「文化庁長官表彰」を受けたことを記念した公演が22日、津山文化センター=岡山県津山市=で開かれ、観客約800人が華やかなステージに見入った。
2代目家元・一樹さんを筆頭に演者約120人が歌や民舞、傘踊りなどを披露。「津山おとこ節」の音頭にのせた銭太鼓、「みちのく祭り唄」に合わせた舞踊のほか、三味線や和太鼓の演奏など豪華な演目が繰り広げられた。身志さんは扇を手に、威風堂々と力強い舞を見せ、会場を沸かせた。
岡山県鏡野町の会社員・福田浩子さん(51)は「すばらしいステージで見応えがあり、心が華やいだ。県北の誇りでもある宮坂流の宗家が栄誉ある賞に選ばれたことは本当にうれしい。発展を祈っている」と話した。
身志さんは「受賞はファンや家族、弟子のみなさんの支えのおかげで感謝の気持ちでいっぱい。今後は若い人たちに伝統芸能を継いでいってもらえるように励みたい」とこれまでの感謝と後進への気持ちを語った。
同団体は、1971年に岡山県津山市で「宮坂流津山銭太鼓保存会」として発足。2021年、2代目に代替わりしたときに「舞踊集団宮坂流」へと改名。銭太鼓・傘踊り・日本舞踊・民舞を現代風にアレンジし、国内外で活躍している。