岡山県美作市の湯郷温泉街にある美作第一小学校で15日、美作市議会議員を招いて発表会が行われ、5年生35人が過疎化や観光客減少など同市が抱える課題を解決するアイデアを披露した。
総合学習の授業で地元や市内全体の現状について学んでいる5年生が、「住みやすいまち」をテーマにグループで改善点を考えてきた。昨年11月に保護者や地域住民たちの前でプレゼンテーションを行ったところ、「もっと多くの人に聞いてほしい」といった声が挙がり、再度開いた。
この日は議員6人が来校。「私たちの街づくりプラン」と題して5グループが発表した。このうち、橋本明日翔さん(11)と中得紗雪さん(11)ら7人のグループは、温泉街が閑散としていることを取り上げ、「街にある店舗や施設をポスターで宣伝して集客を図る」「古い建物を建て替え、空き店舗を新しい施設にし、訪れた人たちをがっかりさせないように街の環境を整える」と意見を述べた。
このほか「人口を増やすには子育て支援を充実させる」「公園を整備してみんなが遊べる場所に」といった提案があった。同校の卒業生でもある田村秀昭議員(63)は「まちの様子をしっかりと見ており、確信ついた意見だった。大人たちが先送りにしている問題も子どもたちはちゃんと目を向けていることに気付かされた。市長にも伝え、行政に反映させていきたい」と語った。
橋本さんと中得さんらは「緊張したけど、きちんと伝えられてよかった」「願いが少しでも実現できたらうれしい」と話していた。