少子化問題の解決へ 国の「キーパーソン派遣事業」初回会議 目標達成への道筋を/岡山・美咲町 

行政・公共 西尾主任研究員らと話し合う美咲町職員=岡山県美咲町で
西尾主任研究員らと話し合う美咲町職員=岡山県美咲町で
         

 少子化問題の解決に向けて、その要因と課題について昨年度から調査と分析をしている岡山県久米郡美咲町は、データを解析してより有効的な施策をつくろうと、国の「キーパーソン派遣事業」の活用を始めた。2日は同町原田の町役場で初回会議を開き、派遣されたアドバイザーらと意見交換をした。

 キーパーソン派遣事業は経済産業省が各地域の課題に応じて助言を行う専門家を派遣し、活性化を図る取り組み。同町への派遣回数は計4回で費用は国が負担する。この日はこども家庭庁の事業評論やアドバイスも行っている三菱UFJリサーチ&コンサルティングの西尾真治主任研究員をはじめ、中国経済産業局と県子ども未来課の職員計5人が来庁した。

 会議では、始めに同町こども笑顔課職員らが昨年度の調査結果を報告。「第1子の出生率はあるものの、第2子以降が低い」「第1子が生まれてから転出する世帯が多い」といった点を取り上げ、「要因としては、子育てに対することや住居を構えることへの経済的、精神的な将来への不安があるとみている」と仮説を立てたことを説明。

 西尾主任研究員は「解決する課題を絞り込むには、その根拠となるデータや説明も必要。転居に関しては不安だけでなく、働く場所が変わるなど雇用も関係してくる」と指摘。その上で「さまざまな課題を洗い出し、項目ごとにまとめて、目的達成に至るまでの道筋を立てていくべき」と助言した。

 このほか、話し合いの中から「多世代が子育てに協力して地域ぐるみで幼い子どもの成長を支え合う」「町の支援制度と給付手当を町民たちに周知してもらう」といった課題も取り上げた。


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