岡山県真庭市在住の映画監督・山﨑樹一郎さん(43)は27日、自身が手がけた最新作「やまぶき」がオランダで開催している「ロッテルダム国際映画祭」(26日〜2月6日)のコンペに正式に出品されたと太田昇市長に報告した。
同国際映画祭はカンヌ、ベルリンと並ぶ祭典で、毎年世界中から集まった約200本が上映されている。山﨑監督の作品はメイン部門の「タイガー・コンペティション」にノミネート。日本映画では7年ぶり。
3日には14作品の中から最優秀作品賞「タイガー・アワード」をはじめ、「観客賞」、「審査員特別賞」といった受賞作品が決まる。
長編3作目となる映画「やまぶき」(97分)は、多額の借金を抱えて真庭市で働く外国人労働者と交差点でサイレントスタンディング(無言のデモ)を続ける女子高生らが社会の中で生きにくさを感じながらもわずかな希望を見出していく姿を描いている。主演は元真庭市地域おこし協力隊の俳優・姜侖秀さん(カン・ユンス)=韓国出身=、女優・祷キララさんら。撮影は真庭、津山市などで行い、約4年をかけて完成させた。真庭市民もエキストラとして出演している。日本では2022年秋に公開する。
報告会が同市久世の市役所であり、太田市長は「みんな世の中に閉そく感を感じ、主人公たちと同じ悩みを抱えている。映画の中で希望をどのように描かれるのか楽しみだ」と激励。山?監督は「今だから持てる希望を描いたおもしろい映画になっている。役者たちの素晴らしい演技にも注目してほしい」と話した。
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今年秋に全国公開する「やまぶき」の告知ポスター
山﨑樹一郎監督作品「ロッテルダム国際映画祭」に出品
- 2022年2月2日
- 芸術