岡山県津山市は8日、山桜での巨樹として知られる阿波の「尾所(おそ)の桜(県天然記念物)」で、枝1本が折れているのを確認したと発表した。先月下旬の最強寒波による記録的な大雪や強風が原因とみられる。
市によると2日、地元住民からの通報を受けて職員が除雪した道路から目視し、6日に根元まで近づいて調査。地上約4・5㍍の北西向きに生えていた枝(直径最大約30㌢、長さ約8㍍)が幹から約60㌢の位置から折れ、落下していたという。現在はまだ雪が深く、そのままの状態になっている。
市文化財係では「支柱を添えていない枝でもあったが、樹勢への大きなダメージにはならないとみている。折れ口の腐朽防止処理など対応を検討する」としている。
尾所の桜は樹高14㍍、枝張り20㌢、推定樹齢570年。毎年4月中旬、津山の奥座敷に春を告げる壮麗な咲き姿が県内外の愛好者を魅了している。
岡山県天然記念物「尾所(おそ)の桜」枝が折れる