コロナ禍の影響でオープンを見合わせていた横野滝=岡山県津山市上横野=の食事どころ「もみじ亭」が4日、約2カ月遅れて今季の営業を開始し、涼を求める行楽客たちが”津山の奥座敷”での滝見物と名物のそうめん流しを満喫している。
初日は曇り空のもと、午前中から家族連れらが訪れ、梅雨で水勢の増した二の滝(落差15メートル)周辺をゆったりと散策。もみじ亭では、座席に空列を設けるなどの感染対策がとられた中、席に着いた人たちは青竹のといを流れる沢水からそうめんをすくい上げ、おいしそうにすすっていた。
一家4人で来た美作市中尾の会社員・綱澤大典さん(33)は「毎夏の常連で、緊急事態宣言が解除されてオープンするのを心待ちにしていた。滝はいつもより迫力があって気分が癒やされた。相変わらずここの流しそうめんは一味違い、子どもたちも大喜び」と話していた。
同所では例年、4月29日に滝開きから晩秋までに数万人が来訪し、一帯で唯一の飲食店として行楽客をもてなすもみじ亭は、5月末だった昨年よりさらに遅れての開店。
オーナーの津本憲一さん(74)は「市内外から待ち望む問い合わせをたくさんいただいていた。皆さんに安心して食事してもらえるよう、客席の間隔や消毒を徹底している」と話している。
営業時間は正午から午後4時(3時オーダーストップ)。不定休。
問い合わせは、もみじ亭(☎0868-27-2644)