県天然記念物で新日本名木百選にも選ばれている岡山県真庭市別所の「醍醐桜」の桜まつりオープニング式が28日、現地で開かれた。
標高約500メートルの丘に咲く醍醐桜は、樹齢約1000年と伝わる「アズマヒガン」。記録が残っている1998年以降で最も早い25日に開花し、この日は5分咲き。まつり実行委の春木基男会長が、市の関係者や観光客約30人を前に「新型コロナウイルスの関係でまつり開催をずいぶん迷ったが、1000年の生命力を持つこの醍醐桜が、今まで以上に元気と勇気を与えてくれるものと確信し、開催を決定した。今年は花の付きが最高。どうか元気をもらって帰っていただきたい」とあいさつした。
続いて、太田昇市長ら7人がテープカットして祝い、地元の銭太鼓愛好家グループが、音楽に合わせて銭太鼓を披露し、まつりを盛り上げた。
総社市から友人と訪れた主婦(69)は「見ごろは数日先と分かっていたが、混雑を避けるため毎回早目に来ている。5分咲きでも見応えがあり、満開の二代目醍醐桜を見ることもできよかった」と話していた。
同桜は樹高約18メートル、根元周囲9.2メートル、枝張り約20メートル。鎌倉末期、隠岐島に流される途中立ち寄った後醍醐天皇が、美しさをたたえたことが名前の由来とされる。
ライトアップは葉桜になるまで、日没〜午後9時に実施。
開花情報は観光テレフォンサービス(℡0867-52-1503)。
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醍醐桜を背景に披露された銭太鼓
岡山県真庭市別所の「醍醐桜」の桜まつりオープニング式がひらかれる