岡山県の伊原木隆太知事と鳥取県の平井伸治知事が共通の政策課題について意見を交わす定例会議が9日、岡山県美作市の湯郷グランドホテルで開かれ、人口減少対策や観光振興などでの連携強化を申し合わせた。
両知事は会議に先立ち、インバウンド(訪日外国人客)に人気の侍体験をしたほか、自転車で温泉街を巡って観光活性化プロジェクトで鳥取市の造形作家・徳持耕一郎さんが滞在制作した鉄筋アートを見学した。
意見交換では、観光連携について伊原木知事が「来年秋に岡山県北で開催する森の芸術祭は、鳥取も巻き込んで大きなムーブメントにしていきたい。両県とも温泉文化など共通点は多く、インバウンド誘客でも協力したい」と呼びかけた。
平井知事は「森の芸術祭についてはぜひ、広域的な連携を検討したい。温泉、徳持さんのようなアートも街並みにフィットした観光素材であり、戻ってきたインバウンドをいい距離感の両県に呼び込むルート作りを共にしたい」と述べた。
計3項目について話し合い▽人口減少対策として婚活イベントの合同開催継続と、生活環境の維持・確保の国への働きかけ▽大阪・関西万博など国内外の往来が活性化する機会を最大限生かせる観光連携の強化▽鉄道の維持・活性化や高規格道路の早期整備に向けた利用促進の取り組み―などを合意事項とした。
同知事会議は2008年度から両県の持ち回りで開き16回目。