任期満了に伴う岡山県知事選は中盤に差し掛かり、4選を目指す無所属現職の伊原木隆太氏(58)は14日、無所属新人で共産党県委員会常任委員の小坂昇氏(72)は15日に県北入り。それぞれ精力的に遊説し、支持拡大、浮動票の取り込みに奔走した。
伊原木氏は久米南、美咲、鏡野町、津山市内を巡り、各地域でスポット演説。
12年の県政を振り返り「小中学校は荒れていたが、非行率は4分の1になり、学力も全国平均まで戻った。産業振興では、県内への投資額が200億から300億だったのが今は1000億が普通になった。東京にアンテナショップをつくり、食のヒット商品がたくさん出た。女性の平均寿命は50年ぶりに日本一を奪還した。刑法犯認知件数は半分以下になった」などと実績を強調。「一番やりたいのは少子化対策。各市町村と協力してそれぞれの地域で子どもが生まれるよう取り組んでいく」と訴えた。22日にも県北入りする。
一方、小坂氏は16日までに津山市内から美咲町、美作市を巡り、各地域でスポット演説。
「厳しい時だからこそ賃上げが必要。最低賃金を1600円に引き上げ、非正規雇用を正規化し賃金の底上げを図っていく。平和のために無駄な軍事費は削り、暮らしや福祉、医療をしっかり充実させたい。介護保険料、利用料の引き下げ、教育では少人数学級を実現し、小中学校の給食費無償化、県内で働く人の奨学金の返済を免除する。所得補償、価格保証で農林水産業の発展も図りたい。国政でも県政でも金と政治の問題にしっかりと決着をつけるべき。皆さんの命と暮らしを守るために頑張っていきたい」と訴えた。