県下有数の茶どころ、岡山県美作市海田地区で初夏の訪れを告げる新茶の収穫が始まった。青々とした畝が幾重にも連なる茶畑で、みずみずしい新芽が日差しを浴びて輝いている。
約4ヘクタールを手がけるクオリティープランテーションズ(下山桂次郎代表取締役)は、14日から開始。3月と4月上旬の冷え込みで例年より7日から10日遅いものの、茶葉は順調に生育し品質も良好という。
丘陵斜面に淡い緑の〝じゅうたん〟を敷き詰めたような景色が広がる中、家族3人で作業。摘採機を使って、2枚の葉が付いた「一芯二葉」と呼ばれる新芽を次々と摘み取っていく。「海田が最も美しい季節」といい、収穫は6月いっぱい続く。
下山代表(47)によると、新型コロナウイルスの影響で販売店が休業し、受注は例年の2割以上減少。それでも「今年は霜の被害はなく、良質な茶葉が育ったので、大切に仕上げたい。地域には若い後継者ができたところもあるので、産地として活気づいていけば」と話している。
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美作市海田地区で始まった新茶の収穫