岡山県苫田郡鏡野町は、建材メーカーのYKKAP=東京都=と林業の循環を進める協定を結んだ。整備費用の支援を5年間受ける。
森林保全に取り組みたい企業と公有林を提供する市町村をつなぐ県の「企業と協働の森づくり事業」により締結に至った。
YKKAPは、奥津の町有林約1ヘクタールを業者が整備する際、町が受ける県補助金などの不足分をまかなう。少花粉ヒノキを中心に約3000本を植える計画で、初年度は植栽や防護柵の設置、2年目以降は下刈りなどを行うという。
17日に瀬戸伸介中国支社長が同町竹田の町役場を訪問。7月31日に調印しており、この日は山崎親男町長と会談した。瀬戸支社長は「付き合いの多い住宅メーカーの支援につながるかもしれない。アルミや樹脂のサッシに加え、木材を使用した製品の開発も視野に入れたい」、山崎町長は「緑を守る意義は深く、次世代に資する環境づくりを進める」と話した。
面積の約7割が人工林の同町では、担い手不足により、生産性などが低下した放置林が増えた。県の同事業による協定は住宅情報館=神奈川県=に次いで2社目。
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林業循環を進める協定を結んだYKKAPの瀬戸中国支社長(左)と山崎町長
岡山県苫田郡鏡野町、建材メーカーYKKAPと林業の循環を進める協定