岡山県苫田郡鏡野町井坂の農業生産法人・フルベジファクトリーの農場で、加工用ピオーネの収穫が始まった。生食用より1カ月半ほど早いスタートで、たわわに実った房をスタッフが丁寧に摘み取っている。
同社はブドウ栽培を約130アールで手がけており、そのうち約40アールが加工用。天候不順などで収穫は例年より3日ほど遅いものの順調に育ち、粒の大きさや糖度などの品質は良好という。8月上旬にかけて6000房以上を見込む。
加工用は実が完全に着色する前に収穫を行う。丹精したブドウ棚では、黄緑色にほんのりと紫がかったピオーネが日差しを浴びて輝き、スタッフが一房ずつはさみを入れて次々にかごに入れていく。
桜井正人農場長(49)は「これから生食用のピオーネの着色が進み、収穫を迎えるので、その管理にも精いっぱい努めていきたい」と話している。
グループ会社の県農産食品加工で一粒ずつ皮をむき、自社工場や地元の菓子業者向けの缶詰に加工。果肉を生かしたゼリーやプリン、各種菓子などに利用され、店頭に並ぶ。
岡山県苫田郡鏡野町井坂のフルベジファクトリーの農場で、加工用ピオーネの収穫開始