岸田吟香への理解を深めて 冊子2000部寄贈 ゆかりの史跡など紹介/岡山・津山市

行政・公共 冊子を手渡す草地会長ら=岡山県津山市で
冊子を手渡す草地会長ら=岡山県津山市で
         

 ジャーナリスト、実業家として幅広く活動し、功績を残した美咲町栃原出身の偉人・岸田吟香(1833~1905年)を顕彰する民間ボランティア団体「岸田吟香を語り継ぐ会」は、美作地域を中心に点在する吟香ゆかりの史跡や施設などを紹介した冊子を2000部製作し、23日に岡山県津山市に寄贈した。

 吟香が発行に携わった日本初民間邦字新聞「新聞誌」の創刊160年を記念し、昨年12月に「日本の近代化を先導した先覚者岸田吟香ゆかりの地めぐりマップ」と題して発刊。

 冊子はA4サイズで、12ページにわたり生誕地や青少年期に過ごした場所、津山藩医・箕作阮甫の婿養子で蘭学者の箕作秋坪(1825~86年)ら関わりのあった人物に関連した史跡など計21ヵ所を地図と写真を添えてわかりやすく説明している。このうち12歳から19歳まで暮らしていた同市では、私塾を開いて若者たちに儒学などを教えた場所・善應寺(大篠)をはじめ、計11ヶ所のスポットを記載。

 この日、山北の市役所に訪れた草地浩典会長(82)は長尾俊彦副市長に冊子を手渡した後、「これを契機に子どもから大人までみんなが関心を持ち、吟香に対する理解が深まっていくことを願う」と述べ、長尾副市長は「吟香の顕彰は津山圏域の文化振興や歴史を軸にした観光の推進にもつながる重要な活動ととらえている。大変見応えがあり、多くの住民や観光客が手にとって各所を巡っていただけるようにしたい」と話した。

 冊子は津山洋学資料館で配布しているほか、市内の小中学校や図書館、公民館にも配る予定。

岸田吟香を語り継ぐ会が製作した冊子
岸田吟香を語り継ぐ会が製作した冊子


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