岡山県津山市川崎の川上次夫さん(84)が津山城の模型を作製し、津山市二宮の高野神社に奉納した。天守や備中櫓(やぐら)などを巧みに再現しており、同神社は「今後、参拝者に見てもらえるよう展示したい」と話している。
幅55センチ、奥行き60センチ、高さ60センチ。ベニヤ板を主な材料に、地下1階・地上5階建ての天守をはじめ、それを取り巻く櫓などを約8カ月かけて完成させた。各層の格子窓や瓦はカッターナイフと彫刻刀で緻密に表現しており、「特に屋根の角度に苦労した」という。
川上さんは2005年に復元された備中櫓を見たのを機に、これまでに地元のさまざまな建物を趣味で作ってきた。昨年秋には、保存修理工事を終えた県重文の同神社本殿の模型を作製、奉納している。
「城の姿を楽しんでもらえたらうれしい。今後も歴史ある建物を模型にして残していきたい」と川上さん。河原仁司宮司(40)は「本殿の模型に続く素晴らしい作品に感謝しています」と話している。
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津山城の模型を奉納した川上さん。右は高野神社本殿の模型