第78回「落合納涼花火大会」(同大会実行委、真庭商工会など主催)が27日、岡山県真庭市落合垂水の旭川河川敷で開かれ、約2500発が旭川の川面を彩った。
1932(昭和7)年に地元の商店が顧客たちを楽しませようと始め、現在も続く地域の伝統的な夏の風物詩。この日は交通規制がかかり一部の道路が歩行者天国に。米沢町商店街付近では牛串や焼きそば、かき氷といった出店が立ち並んだほか、河川敷沿いの国道313号線では県内外から来た観光客や浴衣姿の家族連れ、写真愛好家ら約5万人(主催者発表)が集まりにぎわった。
富松文治同大会長が「戦禍やコロナ禍などで中断する時もあったが、92年の間続けてこられたのは、スポンサーはもとより、地元の人たちの熱意とファンのみなさまのおかげ。今日は心ゆくまでお楽しみください」とあいさつ。
午後7時40分の開始とともに、岡山市の森上煙火工業所が演出を手がけた打ち上げ花火や仕掛け花火が次々と打ち上がりが夜空を焦がした。今年からは環境美化に配慮してごみは各自で持ちかえるようにルールを定めており、大会終了後には真庭、勝山高校生らボランティアたちの呼びかけに応じて各自ごみを袋にいれて持って帰る人の姿も見られた。
家族と毎年来ているという勝山小5年の芦田愛莉さん(10)は「小さいころは怖かった花火も今では(開催を)待ちわびるほどに気に入っている。来年も来る」とにっこり。母親の利子さん(51)は「幼いころからずっと見て来た馴染みのある花火。さまざまな思い出がつまっている。娘、孫と世代を超えて楽しめるように続いてほしい」と話していた。