岡山県津山圏域消防組合は28日、津山市内で発生した火災を鎮火させて被害拡大を防いだ津山市の安藤聖二郎さん(54)と妻・奈々さん(54)に感謝状を贈った。
8月10日午後3時15分ごろ、奈々さんが津山市付近を車で移動していたところ、工場の敷地内で火の手が上がっているところを発見し、近くで店を構える夫に連絡。聖二郎さんが駆け付けると、横幅約1メートル、高さ約1.5メートルの祠が勢いよく燃えおり、すぐに119番通報して消火器で初期消火にあたった。火は約10分後に消し止められ、隣接する倉庫が焼失を免れた上、周囲の建物への延焼も防ぐことができた。
工場は午後からお盆休みに入っており、従業員たちは不在。また、津山市ではこの日、強い風が吹いており、燃え広がりやすい状況だったという。
贈呈式が津山市の同組合本部で行われ、水田啓介消防長は2人の賞状と記念品を手渡し、「一番に消防署に連絡するなど迅速かつ適切な行動、何より二人の連携のおかげで被害が拡大するのを防ぐことができた。功績はとても大きい」とたたえた。
安藤さん夫婦は「大きな被害にならずに安心した。消防士のみなさんのお役に立ててよかった」「これからも防火意識を高め、自分たちの店や地域の安全を守っていきたい」と話していた。