今年1月にサッカーJ1・北海道コンサドーレ札幌に入団した田中克幸さん(21)=明治大学4年・岡山県真庭市久世=を祝い、真庭市は13日、市役所本庁舎=真庭市久世=で応援メッセージを載せた懸垂幕を揚げた。
大きさは高さ5メートル、横幅0.9メートル。隣には田中さんがミッドフィールダー(MF)を務めた明治大学のチームが第72回「全日本大学サッカー選手権大会」での優勝をしたのをたたえる垂れ幕も掲げている。北海道コンサドーレ札幌でのポジジョンはMFで背番号は37番。
市庁舎を見上げた奥谷宣郎さん(83)=同市勝山=は「私が若い時は県北からプロ選手が誕生するのは遠い夢だったが、今は違う。これからは若い世代がどんどん成長していく。この快挙は地域の子どもたちにとっても良い刺激となる。活躍に期待している」と話した。
田中さんは、5歳でサッカーを始め、小学1年生の時に真庭市のサッカークラブ(FC)ルレイヴに入団。その後津山市のFCヴィパルテへ移り、久世中学校卒業後は帝京長岡高校(新潟県)に進学した。高校2年生の時に選手権大会に出場してベスト8入り、3年生の時にはベスト4入りをし、日本サッカー協会のU―17、U―18日本代表選手に選出された。このほか全日本U―18フットサル選手権で優勝を経験。
高校卒業時には数チームから声がかかるほどの逸材で、左足から繰り出される高精度のシュートは高い評価を得ている。
吉報に対して父親の一輔さん(61)は「皆さんの温かい声援に感謝している。幼いころからずっとサッカー一筋。『社会人として生活できるようにもなりたい』と大学進学を選んでからも続けた。プロになることはすごく自然のように感じている。全力で頑張ってこいと本人を送り出したい」。母親の恭子さん(56)は「簡単にプロになれる世界ではない中、本当によくやったと思う。大きなけががないように無事を祈っている」と語った。
今季J1リーグでの北海道コンサドーレ札幌の試合・第1節は24日、福岡県のベスト電器スタジアムで午後2時に開始。アビスパ福岡と対戦する。