総社の神楽尾山の麓の田んぼで、県版レッドデータブックで「絶滅危惧2類」に指定されているモリアオガエルの白い卵塊が見つかった。「例年よりも早く産卵している」と田んぼを管理する石田宣明さん(84)は驚いている。
同所では、山奥の湧き水を引いて水田をつくっており、毎年、モリアオガエルが周辺の木々にたくさん卵を産み付ける。昨年思うように米が実らなかったことから1週間ほど早く5日に田植えを始めると、その5日後には木の枝に卵塊が付いていた。現在もその数が増えてきているという。
「田んぼに水が張っていることを認識している上、卵からかえったオタマジャクシがちゃんと水田の中に落ちるように計算して産んでいる。賢い生き物だと感心している」と石田さん。「豊かな自然の中ですくすくと育ってほしい。まだ成体をちゃんと見たことが無いのでじっくり見てみたい」と話していた。
卵塊は約1~2週間で孵化(ふか)する。