来年は巳(み)年。師走が近づき、岡山県津山市田町の津山民芸社(白石靖さん経営)では、干支(えと)の郷土玩具「むかしへび」が仕上げの真っ最中だ。
カセイソーダなどを入れた窯で煮込み天日で干した真竹などのパーツに工芸漆などで塗装。組み立てた後、目鼻を描き、金色のしま模様を入れていく。
ヘビがとぐろを巻く姿には愛らしさを感じる。胴体は縁起を担ぎ五か七つのパーツをかくしくぎなどで丁寧につなぎ合わせ柔らかな動きを演出できる細工。さらに一つひとつのパーツを小判に見立て景気上昇への思いを込めている。
県内外の愛好者から注文が入る干支シリーズの縁起物。値段は1600円(小)~5400円(特大)。
「ヘビや小判にあやかってみなさんの懐が温かくなるよう思いを込めた。来年も飛躍の年になれば」と白石さん(86)。約500個の作品が仕上がるのも目の前まできている。
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