劇作家・演出家の平田オリザさんの講演会が5日、奈義町豊沢の町文化センターで開かれ、町立の幼稚園や小中学校教諭ら46人がコミュニケーション教育の大切さについて学んだ。
同町では昨年度から小中学校で教員によるコミュニケーション教育を行っている。授業に役立てようと町教委が実施した。
平田さんは「多様な人間性を重視しようとしている大学もある。異なる価値観や考え方を持つ人たちと話して理解し合う必要がある。自分で考えて行動する主体性のほか、協調性、判断力、思考力などが重要になる」と指摘。
その上で「子どもたちは友だちの発言や失敗などを見て学ぶ方が、教員から一方的に教わるよりも身に付きやすい。児童や生徒たちで対話する授業を取り入れてほしい」と強調した。また、教育と文化芸術を連動させて幼いうちから感性、美的感覚などを磨く必要性も述べた。参加者は熱心に耳を傾けていた。
奈義小学校の小西啓太教諭は「明確なアドバイスが聞けてよかった。生活面でも生かせるように児童たちの能力を伸ばしていきたい」と話した。
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コミュニケーション教育について講演を聞く教員ら
平田オリザさん 奈義町文化センターで講演会