平福の旧JAつやま佐良山営業所に農産物などの直売所「美作国産地直売センター」が15日、オープンする。市内の農家が設立資金を出資し、改装工事も自ら行った。品は地元内外から受け入れ、売れ残りは廃棄しないように店舗内の厨房で商品に変える。
皿の坂本克良さん(69)と高尾の神谷衛さん(84)らが販路を探す生産者を支援しようと企画し、有志10人で計500万円を出資。2009年まで使われていた2階建ての倉庫をJAつやま(現JA晴れの国岡山)から借り、昨年1月から準備を進めた。
1階の約290平方㍍を陳列スペースなどとして使用。売れ残った野菜などを惣菜商品として調理する厨房には、業務用の冷蔵・冷凍庫や蒸し器などを導入した。水道水を不純物のない純水に変える浄水器や、氷点下27度まで設定可能な冷凍室、イノシシ、シカなどのジビエの加工室なども備える。
会員農家は現在、美作地域や鳥取県などの約30戸を確保。農薬の基準値などをクリアしている品は随時受け入れる。しばらくハクサイやダイコン、自然薯(じねんじょ)、サトイモ、リンゴ、ミカンなどの旬の作物、餅や焼きイモといった加工品計30点以上が並ぶという。
インターネット販売にも今後着手する予定で、全国に売り出しやすいよう「美作国」を店名に取り入れたという。農事組合法人設立も検討し、漬け物などの自社製品の開発も視野に入れる。
組合長を務める坂本さんと会長の神谷さんは「初期投資と中間経費を抑え、消費者は1円でも安く買え、生産者は1円でも多く儲かる店を目指す。半年ほどかけて品数を増やし、軌道に乗せたい」としている。
営業時間は平日と土曜日が午前9時~午後6時、日曜日と祝日は同9時~同5時。
問い合わせは同センター・矢野さん(☎090―7137)
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平福の旧JAつやま佐良山営業所にオープンする直売所
平福の旧JAつやま佐良山営業所に農産物などの直売所「美作国産地直売センター」が15日、オープン
- 2021年1月14日
- 経済・産業