岡山県・美作署管内金融機関防犯協力会の本年度総会が18日、明見の同署で開かれ、強盗や特殊詐欺などの犯罪防止対策や自主防犯の強化、地域安全活動への支援と参加などを申し合わせた。
管内の銀行、信用金庫、郵便局など加盟金融機関から21人が出席。門田敬秀会長(中国銀行林野支店長)が「金融機関を狙った犯罪が発生すると、顧客や来店客だけでなく、地域住民たちにも大きな不安を与える。日ごろから警戒心を維持し、職員一人ひとりが危機感や緊張感を持って業務にあたることが大事」とあいさつ。
杉田明生署長が「県内の刑法犯の認知件数は戦後最多の2002(平成14)年と比べれば大幅に減少しているが、高齢者を狙った特殊詐欺は後を絶たず、管内でも被害が発生してもおかしくない状況。みなさまと一体となり対策を推進していきたい」と協力を呼びかけた。
議事では▽自主警戒活動の強化と職員の意識高揚▽防犯に関連した設備の充実▽警察との連携強化と特殊詐欺といった犯罪被害防止の推進▽暴力追放運動の実践―などを重点とする活動を取り決めた。
同署によると県内で金融機関を狙った犯罪は、昨年に笠岡市で強盗未遂が1件起きたものの、今年に入っては現在のところ無いという。特殊詐欺については、昨年県内では182件(総被害額約6億7800万円)、美作署管内では4件(同約1000万円)が発生。今年に入ってからは、4月末までに県内で53件(同約1億1890万円)が起きたが、同署管内では0件となっている。