JA晴れの国岡山真庭落合支店は真庭署と協力し、岡山県真庭市落合垂水の同支店で強盗事件を想定した防犯訓練を行い、職員たちが非常事態への適切な対応について認識を高めた。
多額の現金を扱う6月のボーナス支払い時期を迎え、真庭署と同署管内金融機関防犯協会が防犯に対する意識と対応力の高揚を目的に実施している。この日は窓口で受付業務を行う職員や管理職ら16人が参加した。
時間になると犯人役の警官1人が入店し、窓口で融資の相談を行うふりをした後、模擬拳銃を発砲しながら怒声をあげて金を要求。応対する副支店長以外の行員全員を壁際に追いやって「動くな」と指示をした後、訓練用の現金袋を奪って逃走した。
約2分間の出来事の間に職員たちは通報や犯人の特徴を覚えるなどして冷静に行動。逃走後には捜査の手がかりになるようにと、犯人が踏み入れた場所に新聞紙を被せて痕跡を保存し、駆けつけた警察官に状況を説明した。
池田一則同支店長(55)は「想定していた状況と現状はかなり違っており、考えたようにすぐに行動できない。訓練を重ねていく大切さを改めて感じた。今日の訓練の反省を生かして有事の際の対応力をつけていきたい」。樋口敏行生活安全課長(47)は「事件はいつ起きるかわからないということを念頭に置き、店内の設備を確認するなど対処できる環境をつくってほしい」と話していた。
