彫刻家・藤原勇輝さん(45)=鳥取市=の作品展「パチンコ3部作 777―スリーセブン―」が岡山県津山市川崎のポート・アート&デザイン津山で開かれ、パチンコを素材に表現した異色作に来場者が見入っている。2023年1月29日まで。
極東アジアの国家や社会構造をコンセプトに国内外で精力的に制作活動を展開する中、近作3点をメインに出展。
「PYRAMID」(高さ約2・5㍍)は、金色のパチンコ玉約20万個を三角錐形に積み上げており、無数の球体の輝きと黄金比の造形が強烈なインパクトを放つ。資本主義によって形成された階級社会をイメージしたという。「MASS+GAMS」は、等間隔に打ち込んだくぎ約1万本に通した5円玉が整然と並び、独裁者に支配された国家を表現。
さらに「FEVER」は、放射状に壁面へ並べたパチンコ台8基の電飾が光り、万華鏡の中にいるような異空間を醸す。
埼玉県朝霞市の会社員女性(30)は「メタリックなピラミッドの輝き、ギャラリーのレンガ壁との響き合いもいい。フィーバーは大きな万華鏡を見ているようで面白い」と話していた。
彫刻家・藤原勇輝さん作品展「パチンコ3部作 777―スリーセブン―」
- 2022年12月17日
- 芸術