岡山県久米郡久米南町に「町役場」と「町コミュニティーセンター・カッピーテラス」を合わせた複合施設が誕生し、25日、施設内で落成式が開かれた。利用の開始は1月4日からで、役場では職員や議員ら延べ100人が業務にあたる。
現在利用している庁舎の老朽化と耐震強度の不足により、久米南町が昨年度3月から隣接する敷地(約5394平方メートル)で移設工事を進め、本年度11月に完成した。建物は一部木造の鉄骨2階建てで延べ床面積は約3001平方メートル。用地費などを含めた建設費は約16億1557万円。
内部は行政関連の執務を行う部屋ほか、調理室、和室、ホールなどを設け、構造はバリアフリーにするなどユニバーサルデザインを取り入れている。また、太陽光発電や約72時間使用できる非常用電源を備え、省エネルギーと防災面の設備を強化。「生涯学習に取り組める」「誰でも活用できる」「地震の際に避難が可能」といった町民たちの要望を反映させた。
式典には関係者や来賓計50人が出席。テープカットが行われたあと、片山篤町長が「施設は町民の文化活動と交流の拠点、安心と安全を支える防災拠点にもなる。完成を機により質の高い行政サービスを行っていく」とあいさつした。
築51年が経過した現庁舎を解体した後、駐車場などが整備される。外構を含めたすべての工事の完成は来年度末の予定。