「上を見ろ! 槍(やり)が上から飛んでくる!!」―。岡山県津山市の津山城(鶴山公園)の石段を楽しみながら登り、健康づくりのきっかけにしてもらおうと、忍者にちなむ文言を記した「健康忍忍プレート」が28日、三の丸から本丸までの石段にお目見えした。
日本三大平山城の一つに数えられる津山城は、初代津山藩主・森忠政が築いた豪壮堅固な城だ。守備力の高さを示す石垣は大きな魅力だが、入場口から本丸まで一二三段ある石段には「登るのが大変」といった声もある。そこで、運動しながら楽しく登城してもらおうと、市観光協会が企画。市民有志でつくる「作州忍者鶴山隊」が文言を考案した。
三の丸から本丸に至る石段のうち18カ所に、「気を付けろ! 鉄砲隊がかくれてる!!」「危ないぞ! 低い姿勢で進むのじゃ!」などと書いたプラスチック製のプレート(縦20センチ、横1メートル80センチ)を設置。忍者になった気分で、城の攻めにくさ、縄張りの巧みさを感じながら歩いてもらう。頂上の本丸には石段を無事に踏破したとして、城主になったことを認める「認定書看板」を置いている。
設置期間はこの日から、「津山城もみじまつり」(11月18〜26日)の終了まで。鶴山隊の河部克己隊長(81)は「健康づくりをしながら長い石段を上まで楽しんでもらいたい」と話している。