津山市とスペイン・バルセロナを拠点に活躍する画家・保田扶佐子さん(81)=岡山県津山市押入=の「アンソロジー展」(津山アートミュージアムユニット主催、津山朝日新聞社など後援)が、山下の津山文化センターで始まった。抽象画や版画が来館者の想像力を膨らませている。11日まで楽しめる。
市の津山芸術文化博事業の一環。自宅に構える私設美術館の設立15周年に合わせ、公立美術館の開館を目指す同ユニットの活動の第2弾として企画した。
これまで制作した約1000点から厳選し、複数の異素材で構成するミクストメディアをはじめ、20代の頃スペインで開いた初個展の出展作や版画など34点を出展した。
フリーハンドで描いた線と図形が合わさった作品や、鮮明な色使いの近作などが並び、見る人にさまざまなイメージを与えている。中でも縦約2メートル、横4メートルの大作「昼と夜」は白を基調に赤、青、黒などさまざまな色や図形が混在し、一際存在感を放っている。
さらに過去の展示会の様子を映した写真や刊行本などもある。「作品から自由に何かを感じてもらいたい」と話している。