教育や青少年健全育成の活動で優れた成果を収めた個人や団体を顕彰する本年度「つやま元気大賞」が決定し、岡山県津山市教委は4日、大賞と優秀賞に輝いた計7人と計24団体に表彰状を贈った。
このうち大賞に輝いたのは、個人の部では、北小学校6年生の保田優君(11)と弟で同小4年生の佑君(9)の2人1組、加茂町中原の寺元徳江さん(82)。団体の部では、高田地区連合町内会、津山市中学生「吹奏楽を語る会」実行委の2団体。
保田君兄弟は病気や事故などで頭髪を失った子どもへのヘアドネーションとして2年間伸ばした自身の髪を関係NPO法人に提供。寺元さんは加茂小学校で約20年間、給食や学習、登校の見守り支援のボランティア活動に励んだ。高田地区連合町内会は、昨年度に高田小6年生が地元の活性化を図り、考えた「Takata元気UPプロジェクト」に賛同し、子どもたちの活動を支えている。
津山市中学生「吹奏楽を語る会」実行委は、従来の形で行うのが厳しい中学校部活動の指導や練習を地域のクラブ活動(団体)に委ねる「地域展開(移行)」を市と市教委が進める中、現在受け入れてくれる活動団体がいないなど複数の問題を抱え、活動の継続が困難になる吹奏楽部の存続と環境改善を目指して中道中学校の吹奏楽部員25人が発起。市内の各中学校の同部員たちと話し合うなどして、自分たちでできる課題解決方法を模索している。
山北の市役所東庁舎で表彰式があり、関係者60人が出席。有本明彦教育長が「みなさんの活動は市民に勇気と感動を与え、模範となる」とたたえ、代表者らに賞状を手渡した。
保田君兄弟は「困っている人を助けたい思いで頑張った」「また機会があれば髪を伸ばしたい」。寺元さんは「継続できたのは子どもたちの喜ぶ姿に元気をもらったから」。高田地区連合町内会の頃安俊男副会長と高田小卒業生・有本真勇人君(13)は「この受賞を励みに地元が元気になるように励みたい」。津山市中学生「吹奏楽を語る会」実行委を代表して中道中3年の木多結菜さん(15)と横部隆一郎君(15)は「市内の中学生の声を大人のみなさんに届けたいと思い、学校の垣根を越えた企画を立ち上げた。受賞が音楽活動の充実と発展につながればうれしい」と喜びを語った。
今回の表彰は昨年10月から今年9月までの活動が対象となっている。
