文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されている津山高校=岡山県津山市=で14日、本年度「理数科サイエンス探究Ⅱ発表会」が開かれ、2年生40人がグループに分かれて今まで授業で取り組んできた物理、数学、地学、生物学分野における研究の成果を披露した。
生徒の学びを深め、優秀な人材を育てることなどを目的に毎年開催。今回は保護者や同校1年生、見学に来た中学生ら聴衆計約200人の前で8グループが実験や考察を重ねた過程と結論について語り、SSH運営指導委員や外部講師ら審査員が講評した。
德田敦史さんら7人のグループは数学の分野で円錐を逆さにした入れ物の中でボールが円を描いて転がる動きを数式で表す試みを発表。球の回転と摩擦の力は関係しているとみて、パソコン上の解析プログラムを使った実験や摩擦力を求める方法を紹介しながら論理的で整合性のとれた考察を示した。その上で「実際の球の動きと導き出した数式が沿うようにさらに突き詰めていきたい」と述べた。
德田さんらは「相手に伝わるようにわかりやすく説明するのが大変。緊張したけどうまくいって良かった」「正確な数式ができれば、おもちゃや機械をつくるのに役立つと思う。頑張りたい」と話していた。
このほか、「地すべり調査」「ミドリムシの培養」「自作カタパルトを用いた無回転ボールの射出」といった研究のほか、英語で説明するといった多彩な発表が行われた。