国道53号・岡山県津山南道路の整備に伴い、県古代吉備文化財センターが行っている高尾宮ノ前遺跡=津山市高尾=の発掘調査で、新たに2基の古墳が見つかった。県内でも最小クラスという横穴式石室が検出され、中から銅製の耳飾りが出土した。
同遺跡は皿川に面した丘陵に位置し、二つの古墳は調査区北端の尾根上から見つかった。横穴式石室が検出された古墳は、植林で墳丘が削平されているものの、周囲を巡る溝が確認されたことから円墳と思われる。石室は側壁や天井石などが残っており、幅約40センチ、高さ約50センチ、残存部の奥行き約1.8メートルで、県内でも最小クラスになる。石室内からは銅製の耳飾り1点(直径最大3.2センチ)が出土した。成人と子どものどちらを埋葬したかは分かっていない。
この墳丘の下方部で見つかったもう1基も円墳と推定される。こちらは竪穴式石室で長さ約1.8メートル、幅約70センチあり、成人を埋葬したとみられる。
築造時期は両古墳ともに古墳時代後期(6世紀末〜7世紀はじめ)と推定される。
調査を担当する小林利晴総括副参事は「遺物は少ないが、県内最小クラスの横穴式石室と、もう一つは竪穴式石室という異なった形態の埋葬施設が近接して築かれているのは興味深い。関係性などを調べていきたい」と話している。
同遺跡は群集墳として全国的に知られる佐良山古墳群の一部。吉井川支流の皿川の両岸丘陵に200基ほどの古墳が築造された。