岡山県美作市が新築移転する新庁舎の着工に伴い26日、同市の建設地で関係者が工事の安全を祈願した。来年10月末完成予定。
新庁舎は鉄筋コンクリート造2階建て延べ約7223平方メートル。市民の利便性と業務効率に配慮した機能的な設計で、1階に市民ロビーやギャラリー、フリースペース、2階に総務部、教育委員会、市長部局、議場などを設ける。バリアフリー設計とユニバーサルデザインを随所に取り入れ、自動制御のエネルギー管理システムや自動調光制御も採用。
総事業費は約50億円。うち約70%が交付税措置される合併特例債の発行期限(24年度末)を踏まえたスケジュールになっている。
式には関係者約30人が出席。くわ入れなど神事の後、萩原誠司市長は「合意形成や物価高騰などを乗り越え、この日を迎えられたのは感慨深い。防災機能と利便性を兼ねそろえた文化施設として、市民の憩いの場になってほしい」と述べた。
現庁舎(栄町)は1979年築、美作文化センター(湯郷)は74年築でともに老朽化。市は中国自動車道・美作インターチェンジ西側の同建設地に、新庁舎をはじめ、防災公園、文化センターを一体的に整備する計画。