岡山県真庭郡新庄村の「がいせん桜」が見ごろを迎えている。宿場町の面影が残る旧出雲街道沿い通りには、観光客や地元の人たちが訪れ、山里の遅い春を楽しんでいる。
1906年に日露戦争の勝利記念として約400メートルの通りにソメイヨシノが植えられた。現在は132本で、例年より1週間ほど早く、3月30日に開花。訪れた家族連れらは咲き誇る花をめでながら通りを散策したり、写真を撮ったりしていた。
祖父母と一緒に訪れた県立倉敷天城中学1年・村上奈々美さん(12)=岡山県倉敷市=は「宿場町に桜の花が咲いているのは風情があって良い。コロナが収束したら、親族みんなで来たい」と話した。
3日には「がいせん桜まつり」が始まり、特産のもち米・ヒメノモチやサルナシの実、クロモジの茶葉を使った飲食店が並んでいる。この日は世界のクラッシック・スーパーカーが県内を走るイベント「ベッキオバンビーノ」もあり、車愛好家らの関心を集めた。
新型コロナウイルス感染防止として、夜間ライトアップなどを取り止め、規模を縮小して開催。マスクの着用を呼びかけ、食べ歩きを禁止している。時間は午前9時〜午後3時。問い合わせは村産業建設課(☎0867-56-2628)。