岡山県新庄村特産のもち米「ヒメノモチ」の収穫が始まり、黄金色に色付く田んぼでは、コンバインのエンジン音が響いている。夏場の日照り、台風の影響が心配されたが、籾(もみ)はしっかりと育っているという。
標高約400メートルの同村梨瀬地区では、最盛期を迎え、晴天のもと農家の人たちが勤しむ姿が見られる。村民たちでつくる「新庄村受託組合」が作業を請け負うなどして、生産者らが協力し合いながら進めている。同組合に入っている農家・清川秀夫さん(60)は「数日前の台風で稲が倒れるところもあったけど、問題がなくて良かった。出来は良いのでみんなに食べてもらいたい」と話す。
村内では79戸の稲田(計63.2ヘクタール)で生産している。昨年は3500俵分(約210トン)を出荷した。標高約600メートルの二ツ橋、田浪地区などは来週に刈り入れを始める予定で、10月初旬まで続く。
収穫したもち米は餅に加工され、道の駅「がいせんざくら新庄宿」などの店頭に並ぶ。