二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」に合わせて岡山県津山市山北の国名勝・衆楽園できょう(5日)、恒例の「松のこも焼き」が行われ、立ち上がった白い煙とともに焼けたワラの香りが辺りに漂い、春の到来を告げた。
虫の習性を利用した昔から伝わる害虫駆除方法で早春の風物詩の一つにもなっている。
市観光協会の職員4人が昨年10月下旬に園内のアカマツやクロマツ計80本に巻いたこも(大きさ45センチ×180センチ)を取り外すと、中に潜んでいたカメムシやクモなどがもぞもぞと動く姿が。集めたこもに火を入れパチパチと音を立てて燃える様子に訪れた人たちは季節の移ろいを感じていた。
この日に合わせて、毎年カメラを手に来園している福田幸夫さん(81)=小田中=は「衆楽園は季節を感じとれる場所で気に入っている。こも焼きは利便性と実益を兼ねた日本の風習で、趣深く、花を愛(め)でるのとは違った視点で春の風物詩を楽しめる」と話していた。
