岡山県津山市の衆楽園で5日、越冬した害虫を駆除する風物詩「松のこも焼き」が行われた。煙とともに焼けたワラの香りが辺りに漂い、春の到来を告げた。
市観光協会の職員4人が、園内のアカマツやクロマツからこも約100枚(縦45センチ、横180センチ)を一枚一枚取り外すと、中には小さな虫がのそのそと動いているものも。直前まで降っていた雨が止み、園内紅葉島の池のほとりに集めて点火。パチパチと音を立てて燃えるようすを、散歩に訪れた市民らが見守っていた。
毎年来ているという小田中の福田幸夫さん(80)は「季節を感じられるいい催し。これからもぜひ続けてほしい」と話した。
二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」の前後で実施している。
