政府は29日付で2024年春の叙勲受章者を発表した。総数は4107人(うち女性435人)。
県関係は69人で、美作地方からは16人が選ばれた。このうち津山市の3人から喜びの声を聞いた。
このほかの美作地方関係の受章者は次の通り。(敬称略)
◇旭日双光章◇
▽磯田博基(75)元新庄村議会議員、新庄村▽原秀樹(71)元真庭市議会議員、真庭市上水田▽本山雄三(77)元真庭市医師会長、真庭市下方
◇旭日単光章◇
▽廣瀬憲三(75)元日本スーパー工業社長、真庭市台金屋
◇瑞宝小綬章◇
▽臼井眞典(70)元岡山県出納局長、美作市尾谷▽鈴木昌德(70)元美作高校校長、真庭市吉
◇瑞宝双光章◇
▽木多信俊(70)元公立支援学校長、久米南町里方
◇瑞宝単光章◇
▽赤坂佳計(68)元鏡野町消防団長、鏡野町吉原▽時澤幸生(72)元国税調査員、美咲町中垪和▽春名貴之(67)元美作市消防団副団長、美作市後山▽安田祐二(69)元真庭市消防団副団長、真庭市延風▽山員章(65)元真庭市消防団副団長、真庭市赤野▽山口知昭(64)元真庭市消防団分団長、真庭市美甘
瑞宝単光章
元日本郵政公社職員(特定郵便局副局長)
内田美智子さん(80)
「地域の窓口として、お客様に安心して利用していただけるよう笑顔を忘れず、誠実な対応を心がけた」
1963年に入局し、初任地の楢郵便局(現・成名郵便局)で27年間勤務。加茂局では局長代理、勝北局では副局長として職員一人ひとりに目を配り、退職まで4年間務めた。業務周知のため、地域行事にも積極的に参加し、職場の明るい雰囲気作りにも力を入れた。
入局当時は、電電公社と電話利用者の取次ぎをする交換業務も行っていたという。
「上司や同僚に恵まれたことに感謝。時代が変わっても地域の拠点であってほしい」
瑞宝双光章
元津山市消防団団長
川端茂さん(76)
郷土愛に燃え出動してくれた仲間たちに心から感謝――。約半世紀にわたる消防団活動を振り返りそう話す。
1976年、28歳で院庄分団に入団。2016年から7年間、団長の重責を務めた。
「役職が上がるにつれ消防が地域で果たす役割の大きさに気づいた」。分団長時代に達成した可搬ポンプ操法3連覇は「最高の思い出」。
「とにかくけが人を出さないこと」と安全な活動環境作りに注力。団長就任時は団員不足解消のため全38分団をくまなく回り、活動の効率化に取り組んだ。
「津山消防の伝統を次世代に引き継ぐことができたことは誇り」
瑞宝小綬章
津山高専名誉教授
最上勲さん(78)
1975年に津山高専に採用以来35年間にわたって教育に携わり、定年退職後も10年間、非常勤で勤めた。
数学と応用数学の教員として「論理的に考える力と問題を解決する力をつけ、工学に限らず数学が社会を理解する道具として役立つように」との思いで指導。一人一人根気よく接することを心がけた。
一般科目理系主任や、総合情報センター長などの要職を歴任。2007年度開催の全国プログラミングコンテストなどが思い出に残る。
昨年創立60周年を迎えた同高専。「お世話になった皆さんに感謝し、さらなる発展を願う」。