八束小学校(岡山県真庭市蒜山下見)で21日、防災に対する意識高揚を図る「わくわく防災ワークショップ」が開かれ、全校児童116人と保護者たちが有事の際の対応を学んだ。
同校PTA研修育成部が中心となって2019年から行っている恒例の行事。真庭消防署とまにわ防災ネットワークの防災士らが協力し、消化器やAEDの使い方、非常食の作り方など指導。子どもたちは4グループに分かれて講義を受けた。

このうち、小野智行防災士の講義では携帯トイレの使い方を学習。段ボールやプラスチック製の便座にゴミ袋を被せて専用の凝固剤を入れるといった手順をひと通り行った。さらに同校教員でもある大森功資防災士の講義では、ビニール袋に食材を入れてそのまま煮るという簡易的な調理方法で牛丼を作った。このほか地震体験車に乗って南海トラフ地震を想定した強い揺れを体感するなどした。
小学2年の女子児童は「いろいろ体験して楽しかった。災害が起きた時はいつでも逃げられるように準備しておくことが大切と知った」。女子児童の母親(45)は「非常時に対応できる知識を家族全員が身につけていると行動しやすい。なかなかそういったことを学ぶ機会がないので、この行事は大変助かった」と話していた。
PTA研修育成部の池田恭子部長(54)は「地域ぐるみで自助、共助の力をつけて災害に対応できる町となるように目指したい」と語っている。
