岡山県津山市内の魅力的な景観を守り、創る取り組みを顕彰する本年度「景観賞」が決まった。景観賞は建築物部門が「武田待喜堂修理」(宮脇町)、景観活動部門が「目指せ! 衆楽園をモネの池に大作戦」が選ばれた。
武田待喜堂は、城西重要伝統的建造物群保存地区の中でも典型的な町家として特に良い状態を残しており、2021年に外観が保存修理されたことは後世に伝える意義が大きく、出雲街道の魅力向上にも貢献している。
衆楽園をモネの池に大作戦は、大名庭園のかつての美しさを取り戻そうと昨年5月、津山青年会議所の企画で実施。有志も加勢して170人がボランティアで清掃し、その後も有志で水質改善などに取り組んでいる。
このほか奨励賞に「手織り作州絣(かすり)の復興〜伝統工芸品の伝承〜」、審査員特別賞に「城西まるごと博物館フェアへの西小学校の取組み〜町並み絵画展・郷土の歴史〜」を選出。
20日に市役所で表彰式があり、谷口圭三市長が代表者に賞状や楯を贈り「景観を保存、向上させる取り組みであり、引き続き津山の魅力アップに協力願いたい」と呼びかけた。
同賞は市景観条例が施行された2016年度に創設され7回目。今回は建築部門に3件、活動部門に5件がエントリーし、市民投票(意見募集)と市景観審議会(澁谷俊彦会長、5人)の審査で選考した。各部門の受賞内容は3月3日まで市役所ロビーに展示。その後6日から20日までJR津山駅北口広場施設「にぎわい交流館」にも掲示される。