本年度の県学力・学習状況調査のある結果について、議員がただした。それは、自分が好きといった意味の「自己肯定感」。津山市内の児童生徒が比較的低い状況にあるのを懸念し、醸成に向けた対策を求めた。
調査では全小学5年生、中学1、2年生計2503人に「自分にはよいところがあると思う」と質問した。小学5年生は77・2%(県79・0%)、中学1年生は71・6%(同76・2%)、中学2年生は71・9%(同74・8%)でいずれも県と開きがあった。
3年前の2017年度は、同5年生63・9%、同1年生63・8%、同2年生54・9%。年々改善しているものの、常に県を下回ってはいる。
議会では、有本明彦教育長が「社会的・職業的自立に向けて必要な能力や資質を養う『キャリア教育』をしっかりと中核にしたい」と答弁。学校内外での多種多様な体験や活躍が達成感や充実感を生み、自己肯定感を育むと説明した。
市教委によると、具体的方策としてボランティア活動などによる地域貢献を掲げる。各校では通学路の清掃や高齢者施設の訪問などを企画しているという。住民との関わりが鍵とし、中学校で設立を進める「コミュニティスクール」にもその効果を期待する。
実践する取り組みが、どう子どもたちの自己肯定感の変化に結びつくのか。今後の学力・学習状況調査の結果に注目したい。
本年度の県学力・学習状況調査「自己肯定感」
- 2020年12月11日
- 教育・保育・学校